調律って、具体的にはどんな仕事内容なの?

ここでは、ピアノ調律の具体的な内容について、4つに分けてご説明します


調律の仕事のメイン
は、いわゆる「音あわせ」です。ピアノの調律をしないと、少しずつ音が下がっていきますが、調律はこの汚くなった音程を、きれいな音程と音色に整える作業です。

一般的に、「調律をお願いする」という場合、この「音あわせ」を意味し、それが調律の料金になります。

「音あわせ」以外にも、調律師の仕事として、以下の3つがあります。以下の作業を頼む場合は、別途料金が必要になるのがふつうです。


・整音(音色のチューンナップ)
・整調(部品、機械のチェック)
・修理


それぞれについて、ご説明しましょう。

 




  • 整音
  • 音色を好みによって変えたいときに、この「整音」を使います。音色をもっとやわらかく、もっとパリッと引き締まった感じで、などなど、様々なお客様の音色の要望に応えるのが、この作業です。


    具体的には、ハンマーのフェルトの形や硬さを調整することで、音色に変化をつけます。この作業はたいへん高度で繊細なため、調律師によって、それぞれ違ったニュアンスになります。まさに、調律師の個性のみせどころです。



     

  • 整調
  • ピアノは、鍵盤を弾くことで、ハンマーが弦をたたき、それによって音が鳴る楽器です。この鍵盤からハンマーに力が伝わるまでのメカニズムを、「アクション」といい、ハンマーを含むたくさんの部品からなる機械でつくられています。

    この「アクション」メカニズムを調整する作業を、「整調」といいます。

    「整調」によって、いままで弾きにくかった鍵盤のタッチがなめらかになってひきやすくなる、粒立ちのよい音がだせるようになるなどの改善があります。


  • 修理
  • 鍵盤をたたいても音がでない、鍵盤をおしても戻ってこないなど、明らかにピアノの機能を損なっている場合、修理が必要です。


    修理には、その場でできるものと、オーバーホールなどで工場まで運ぶ必要があるものとがあります。アクション部分の故障など軽症であれば、その場で可能です。しかし、共鳴板のひび割れ、フレームのひび割れなど重症の場合は、生産された工場にいったん持ち運んでの修理となります。