【ピアノと調律】のメルマガ・バックナンバー 08年2月26日

ピアノから聴こえる奇怪な共鳴音・・・いったいどこからやってくる?



■今日のメルマガ執筆者

ピアノドクター Chants
 (滋賀県米原市)



全国のピアノ愛好家の皆さん、こんにちは!


滋賀県を中心にピアノ調律を行っている、
ピアノドクターChants 鳴海です。

今回は、ピアノ調律の仕事で実際に体験した、
ちょっとおもしろいエピソードをお話したいと思います。


それは、毎年きちんと調律をされているSさんの電話から始まりました。


Sさんは、タレントのRIKAKOさんにちょっと似ている方で、
高校生の娘さんがピアノを弾いてます。



Sさん:「あのぅ~、昨日からうちのピアノ、決まった音を弾くとジィーンと鳴るんですけど…」



じつは、このようなクレーム、けっこう多いのです。


特に、調律した直後はそれまでと音の周波数が変わるため、
よくこういったことがおきます。


ただ、ピアノの中に原因がある場合と、
ピアノ本体の外に原因がある場合があります。


私の場合、割合で言えば、ピアノが原因は7割くらい。


よくあるのは、いろんな部分のネジのユルミ、
また、パネルの接触部分の隙間などです。


ときに、想像できないようなところで共鳴することも・・・
そんなとき、共鳴箇所を見つけるのは、かなりやっかい。

原因を探すのに、1時間以上かかったこともあるほどです。



話を、Sさんにもどしましょう。


その後、お宅に訪問し、
どの音を弾くと共鳴するのか聞いてみました。


しかし、Sさんでは詳しいことはわからないようで、娘さんを呼んでもらいました。


すると娘さんが現れ、これとこれと言って、おしえてくれました。


さっそくその音を弾いてみると、「ジィーン」という生理的にイヤな金属音が・・・



「確かに、どこかで共鳴している」



心の中で、そうつぶやきました。


わたしは、大きく息を吸い込んだ後、「う~む・・・」とうなり、
これから原因を発見したいので少し時間がほしいとSさんに伝えました。


そして、ピアノの部屋は、私だけに。



「すぐにわかるといいんだけど・・・」



こんどは、ついつい口から、
ブツブツつぶやいてしまう。


まさに、暗中模索。


その鍵盤をくりかえし打ちながら、
共鳴している方向をさぐります。


これか!と思った箇所を手で押さえ、
共鳴が消えれば そこが原因ということです。


しかし、あちこちピアノの部品を押さえてはみるものの、
いっこうに「ジィーン」という音は消えない。


ネジの緩みそうな箇所を重点的に、
ええぃ、これかあれかっ!とむきになってやってみる。


むきになっているせいか、
あちこち押さえる手の動作も、早くなっている。

それに、のどもえらく渇いてきた。


しかし、しばらくそうやって繰り返しているうち、
闇の中に一条の光明が。



「ジィーン」という音が、
どうもピアノの左側から聞こえてくるように感じられたんです。



その方向に視線をうつし、ピアノから少し離れたところをふっと見ると、
金属製のゴミ箱が2つ重ねて置いてありました。


中は空っぽです。



「・・・もしかして。」



そのゴミ箱に手を伸ばし、
しっかり押さえながら鍵盤をたたきました。



「やった! 消えた。」



共鳴の悪さをしていたのは、
なんとこの重なったゴミ箱だったのです!



私は声をはずませながら、すぐにSさんを呼びました。


Sさん:「どこで鳴ってたんですか?」


私:「それが・・・」


ゴミ箱を人差し指でチョンチョンと指差すと、



Sさん:「エエエーッ!!」



Sさんは、すぐに娘さんを呼びました。


Sさん:「あんた、ゴミ箱のゴミ、いつもはそのままなのに、
昨日はめずらしく捨てたでしょ? ゴミ箱で鳴ってたんやってー」


娘さん:「エーッ! そうなんやー。
慣れんことすると、こんなことになるんやね。」


それで、みんなで大笑いっ。



確かに、ゴミがいっぱい残っていたら、
共鳴はしなかったかもしれません。


空っぽのゴミ箱が2つ重ねられていたことによって、
その接触部分が共鳴していたようです。



これはとってもおもしろい例ですが、他にもいろいろ経験してます。
カーテンレールやら、額縁、ストーブ、食器棚などが、原因だったことも。



さて、原因もわかり、やれやれ。
特に料金も頂かずに帰るつもりで玄関に向かうと、



Sさん:「これ、私の弟の会社のものだけど、よかったら。」



Sさんは、ゴミ箱が原因で申し訳ないとおっしゃって、お土産をくださったのです。

なんと、ふつうではなかなかお目にかかれないような 霜降りの牛肉!


帰宅後、さっそく夕食で、いただくことに。
それにしても、まあなんとまろやかで、とろけるようなおいしさだこと。


ほっぺがこぼれる、こぼれる。
この世のものとはおもえない、お・い・し・さ。


あまりのおいしさに味覚がジュワーッときて、
にわかに感動がわいてくる。
心まで、ジィーンとくるような感動。



「・・・!?」



おやおやこれって、
味覚のジュワーッが、心にジィーンと共鳴している?


でも、これがイヤな共鳴であるはずもなく。
こんな心地よい共鳴なら、ずっと鳴り響かせておきたいもんですねぇ。。。


Sさん、ごちそうさまでした!




ピアノドクター Chants  鳴海 (滋賀県米原市)

 




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●編集後記


こんにちは、編集者の新井です。

今さらなんですが、
昨日、韓国ドラマ「冬のソナタ」を始めて見ました。

遅すぎですね・・・ハィ。

一話だけしかまだ見てませんが、いや~、イイ!
おもいっきりメロドラマなんですけど、だからでしょうか、ひきこまれますねぇ。

一話では、ヨン様ふんする転校生のチュンサンがピアノを弾く、印象的なシーンもありました。
ヨン様がトロイメライを弾いたあと、もう一曲弾いたりしてますよね。


今後、この二人がどういう運命をたどるのか・・・
楽しみです!

どなたか、いまさらですが、いっしょに「冬ソナ」で盛り上がってくれませんか? (笑)





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