アップライトピアノ、冬の乾燥は危険！

その対策

なぜ冬場は危険か


ピアノの内部は、大部分は木材で作られています。アップライトピアノであれば、背面の共鳴板がそうです。また、内部をみると、ハンマーやアクションの様々な部分にもたくさん使われていることがわかります。そういった木材が、乾燥し過ぎによる影響を受けると、収縮や変形を起こします。

また、木材だけでなく、その影響でネジが緩んだりします。そうなると、木の変な雑音が聞こえたり、音が乱れたりしてきます。音だけでなく、弾き心地も悪くなります。通常の鍵盤コントロールができないため、繊細な音のニュアンスを出すことができなくなります。最悪、共鳴が割れることもまれにあるのです。

一般的に、ピアノにとって理想的な環境は、湿度50%前後と言われています。ですから、冬の間、たとえば湿度が30%以下の状態が続くような部屋の場合、上記のようなリスクが伴ってくるのです。





乾燥しすぎへの対策

・加湿器を使う　※1
・観葉植物を置く

※1　加湿器の使いすぎには注意。また、暖房を切り、部屋から出る場合は加湿器もスイッチを切る。




置き場所など注意点

・暖房器具は、発する熱風がアップライトピアノに直接当たらない場所へ置く
・加湿器も加湿器も同様。ピアノから離して置く
・冬の寒暖の差で窓が結露するため、アップライトピアノをできるだけ窓側に近づけない
・石油ストーブやガスストーブを使用する場合は空気の入れ替えを定期的行う（水分を発生させるため）。




ピアノは生き物で、環境にとても敏感です。ペットのように、家族の一員として大切にしてあげてください。以上、アップライトピアノについて、乾燥しやすい冬のリスクと対策の要点でした。

 

ピアノ調律.net 編集部

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