ピアノが喜ぶ置き場所は?|ピアノ置き場所7つのチェックリスト

ピアノの置き場所、悩みますよね。ピアノを良い環境に置くことで、不具合や故障が起こりにくくなり、長持ちします。

この記事では、ピアノが喜ぶ置き場所について、考えてみました。「ピアノ置き場所7つのチェックリスト」も用意したので、確認にお使いください。

理想的なピアノの置き場所2つ

理想的なピアノの置き場所としては、次の2ヶ所が一般的です。

  1. リビング
  2. 子供部屋

1つ目のリビングですが、リビングに置くことで、ピアノの使用率が高くなります。

日常的にピアノを目にすることになり、「時間があいたから、ちょっとピアノを弾く」といった感じで、ピアノの演奏回数が増えやすいです。

2つ目の子供部屋ですが、お子さんの自室にピアノがあると、いつでもあいた時間に、人目を気にせず練習できることから、自然とピアノを弾く機会が増えます。


ピアノ置き場所7つのチェックリスト

ピアノは一度設置すると、カンタンには動かせません。そのため、ピアノの置き場所について、事前にしっかり検討する必要があります。

ピアノ置き場所7つのチェックリスト
  • 1.西日があたらないか?
    西日があたるところは日照時間が長く、寒暖差が大きい。寒暖差が大きいと、ピアノが狂いやすい。
  • 2.直射日光が当たらないか?
    直射日光が当たらない場所が理想だが、厚手の遮光カーテンなどで、一応対策は可能。
  • 3.窓に近すぎないか?
    窓が近いと、冬にピアノ内部が結露しやすい。
  • 4.湿度が高い or 乾燥しやすくないか?
    湿気や乾燥はピアノの大敵、浴室が近いと湿気がたまりやすい。
  • 5.エアコン、ファンヒーターなどの風が直接あたらないか?
    急激な温度変化、湿度変化はピアノ内部にダメージをあたえる。
  • 6.床暖房など、下からの熱源は大丈夫?
    キャスターから熱が伝わり、ピアノの木材に悪い影響がでることがある。
  • 7.ピアノ背面が、外壁側や隣の家では?
    アップライトピアノは背面から音がでるため、外壁側に設置すると、外から音がまる聞こえに。

また、ピアノを置くスペースや、重量対策、搬入方法や搬入経路についても、事前に確認が必要です。

ピアノを2階に置く場合、階段を運べるか、もし無理なら、クレーンでの搬入など、購入前にピアノ販売店に確認しておきましょう。


ピアノを長持ちさせる5つの環境対策

続いて、ピアノを長持ちさせるための、環境対策リストです。

ピアノを長持ちさせる5つの環境対策
  • ピアノお部屋に温度・湿度計をおく
  • 窓が近い場合は、遮光カーテンを付ける
  • 冷房、暖房器具は離れた場所に
  • 晴れて湿度が高くない日は窓を開けて、風通しをよく、ピアノのふたをあける
  • 雨の日や夜間は窓を閉め、ピアノのふたを閉める

次に理想の温度や湿度についても、確認しておきましょう。


理想の温度・湿度 + 対策2つ

ピアノを置く部屋の理想の温度は20℃、理想の湿度は50%。コンサートホールの楽器庫は、常に20℃50%に保たれていることが多いです。

一般家庭では、常に温度や湿度を一定にたもつのは難しいので、以下が目安です。

ピアノの理想の湿度・湿度
  • 温度は15℃~25℃
  • 湿度は40%~60%

続いて、湿度対策です。

夏の温度や湿気には要注意。また、冬の寒さや乾燥にも気をつけ、必要なら、対策を検討しましょう。

ピアノの湿度対策
  • 除湿機、加湿器を設置
  • ピアノ専用の除湿器ダンプチェイサーの取り付け

続いて、防音対策もみておきましょう。


ピアノの防音対策

まず、基本的なこととして、アップライトピアノは、ピアノの後から音が出て、その音が壁に反射し、その反射した音を聴きながら弾く感じです。

グランドピアノは、屋根が開いた側に大きく音が出るので、その方向に外壁が来ないよう配置するのが基本です。

アップライトピアノは、壁から5cm程度の隙間で設置することが多いですが、この隙間を10cm~15cにすることで、音が横に逃げ、壁の向こうに漏れる音が結構小さくなります。

これらをふまえ、調律師さんに教えていただいた、防音対策をみてみましょう。


調律師さんに聞いた、ピアノの防音対策、良い点・悪い点

ピアノの森・調律工房

ピアノの森・調律工房
(埼玉県さいたま市浦和区)
 森さん

ピアノの防音対策
  • 防音耐震のインシュレーターや防音マットをひく。
    良い点:比較的安価。
    悪い点:施行しないよりはいいが、それほどの大きい防音効果は得られない。
  • ピアノの後ろに防音マットをつける。
    良い点:かなり生の音を小さくできる。
    悪い点:音が小さくなる分、響きがおさえられてしまうために、弾く楽しさが減る。
  • ピアノに消音器をつける。
    良い点:完璧に音をシャットダウンできる。
    悪い点:消音時の音は電子音。よって音楽性を追求するには無理がある。
  • 部屋の中に防音ボックスを作る。
    良い点:生の音でほぼいつでも気兼ねなく弾ける。
    悪い点:値段が高い。部屋の中にさらにもう一部屋作る状態になるので、部屋自体に圧迫感がある。
  • 部屋を防音室にする。
    良い点:生の音でほぼいつでも気兼ねなく弾ける。
    悪い点:値段が高い。

マンションで調律をしている最中に、音がうるさいというクレームがきたこともありました。でも、最近はマンション自体の防音性も、良くなってきていると思います。

ご近所とうまくやっていくことでも、音に対する意識は大分違ってくると思います。

練習の時間帯や練習方法も考慮して、総合的に音に対する配慮をしていくことが大切でしょう。


まとめ|設置環境にこだわりすぎず「楽しくピアノを弾ける」場所に

理想的なピアノ置き場所について、色々とみてきました。

一般家庭で、完璧なピアノの置き場所を確保するのは、なかなか難しいかもしれません。

ピアノはあくまで楽器。何より楽しく弾きたいですよね。

あまりこだわりすぎず、「ピアノの音が楽しめる」そんな場所に、ピアノを置くこと考えるのも良いかもしれません。

また、もしどうしても、ピアノを置く場所に不安を感じるなら、事前にピアノ調律師さんに相談する手もあります。

ピアノ調律師さんなら、きっと適切なアドバイスをしてくれることでしょう。



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