Q&A: ピアノの塗装の違いで、音は変わる?!
Q: Q&A: ピアノの塗装の違いで、音は変わる?!
調律師の方にお聞きします。ピアノの塗装の違いで、音は変わるのでしょうか?中古ピアノを新たに塗りなおす、或は塗装を暑く塗るか薄く塗るかの違いで、音が変わるという意見があります。その点について、専門家の立場からぜひ率直な意見を聞かせてください。
ピアノ調律.netからの質問
A:調律師さんの回答
お答えします。変わります。
塗装の厚みによって響き方が変わります。
唯、現在のピアノは合板に薄く塗料をのせているだけなので、、
聞き分けることができる人はほぼいないでしょうね。
僅昭和の終わりごろ、今では消滅したメーカーが追及したらしい感はありましたが、今ではそれすら怪しい感じです。
日本人は、琴や三味線の音に近いのを好む傾向がありますから、
塗装の厚みによってふくよかな音は余り好まれない傾向がありますね、以上です。
music takano
厳密に言えば違いはあるかも知れませんが、プロの耳でもそれを聞き分けるのはかなり難しいと思われます。
塗装を厚くすれば本体の重量が増すわけですから、その分
音にも影響が出てくるかも知れませんが、その様な体験は
ありません。
塗装云々よりも材質や大きさ、あるいは形状の違いによる
音の変化の方がはっきりと出てくると思います。
ピアノの塗装でも音は変ります。
ピアノは響板で音が鳴りますが、実は本体のケースも音に影響しています。例えば、ケースを磨いただけでも音に張りが出ます。ましてやケースの塗装はもっと音に影響を与えます。最近は車のボディと同じポリエステル加工の固い塗装が主流ですが、一昔前はラッカーという柔らかい塗装が主流でした。固い塗装は傷も付きにくく、傷が付いたとしても修理が容易なのですが、現在のピアノと比べて昔のピアノの音が柔らかいのは、木の質だけでなく塗装の違いも一つの要因かと思います。あと、同じ機種でも表面がツルツルの塗装と、艶消しの塗装では明らかに音が違ってきます。艶消し塗装の方が乾いた感じの音になりますが、塗装が薄いため木そのものの質感が音に反映しやすくなっているのでしょう。
よくオーバーホールでピアノ本体を塗り替える場合もありますが、それが果たしてオリジナルの音に影響を与えないか考えるべきでしょう。確かに商品として高く売るには必要かもしれませんが、演奏者にとってはオリジナルの音がするピアノを安く買えたほうが嬉しいはずです。
それからこんなことも聞いたことがあります。飛行機のボディをきれいに磨いた方が空気抵抗が減って航続距離が延びるそうです。たかが表面、されど表面といったところでしょうか。ピアノの表面もきれいにすることで音の航続距離が延びる?かもしれませんね。
ピアノの森・調律工房
森 一夫
ピアノ調律.net 編集部
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